Friday, November 26, 2010

COSMOS 2011 CMS

COSMOS 2011に参加しました。今回のCOSMOSはCMSスペシャル。CMSはConditional Mean Spectraの略。JackとCornell教授が提唱した概念です。この会議で、地震学者、構造設計者、構造工学者が一同に介し、これを構造法規でのターゲットスペクトルにするかどうかを議論したわけです。CMSが構造法規に入るための、かなりの最終段階ですね。ということで、Jack率いる我々の研究グループにとって、非常に重要な懐疑なわけです。
今までも長い間議論されてきたこともあり、今回の会議は滞りなく進行。Jackその他PHDの学生のプレゼンもパネルディスカッションも混乱なく進み、問題なく終了しました。構造法規に入ることはまず問題ないのでは?という感じです。
日本でもCMSは知られるようになっているようです。日本の構造法規にも入ってくるのかな?ただ、非線形時の応答や、高次モードの応答などでの問題もまだあります。米国では、それを踏まえても、Uniform Hazard SpectraよりもCMSの方が確率的に合理的かどうかという判断をするはずです。
今年で4回目?の参加となりましたが、いつも学生での参加はJackの研究グループのみ。あとは設計者と大学、企業の研究者です。今年も色々な方とお話ができ、非常に有意義でした。
企業からは、URSのPaul Someville、EQECATのKenneth Cambell、PG&EのNorman Abrahamson、AIR internationalのJaesung Park、RMSのNirmal Jayaram。これから就職活動の僕にとっては、非常に良い場でもありました。

ちなみにConditional Mean Spectra。これは、建設物の固有周期で5%応答スペクトルをある値に設定した場合の期待スペクトル形状を示します。通常のターゲットスペクトルは、期待される地震群のスペクトル形状の包絡を取るように設定されています。米国では、応答スペクトルのある確率での(例えば50年10%)期待値を全ての周期で計算し、それをUniform Hazard Spectraとして、設計時のターゲットに設定します。しかし、全ての周期で同様に大きな応答スペクトルをとる地震が起こる確率は非常に低く、通常は、どこかのピークがターゲットに合致すると、その他はターゲットとは違うのが普通です。そこで、構造物に対する影響の大きい固有周期での応答スペクトルを固定し、その他の周期の期待スペクトルをを求めたものが、CMSです。CMSではスペクトルの標準偏差も求めるため、ターゲットスペクトルは期待スペクトル形状とその分散が与えられます。ターゲットに合致する波形を選ぶ場合も、期待スペクトル形状だけでなく、分散も考慮して選択されるのが、最近の主流です(崩壊確率などを求める場合には、期待スペクトルではなく、分散も考慮した場合の最大スペクトルが影響をおよぼすため)。CMS関連の論文はこちら
CMSには応答スペクトルの異なる周期間での相関モデルが不可欠です。日本では、小堀研究所の岡野さんがフーリエスペクトルの異なる周期間での相関モデルに付いて論文で書かれています。

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